七夕月

白紙のココロが
少しずつエメラルドに変わり
若い時間のように
風の流れにゆられて ときめいたりする

冷たいガラスのポットに肌をおしつけ
目を閉じていたら
魚の感覚を覚えた

一つの海で巡り合う
七夕月の小さな魚達は
ニンゲンなど及ぶことの不可能な
うつくしい舞いを死ぬまでつづけ
それが恋の示唆かもしれなくとも
永遠にすれ違う

誰かがココロに住み始めた頃
カーテンを揺らす風にもココロは苛まれ
飛び立ちそうなちっぽけな体を
ニンゲンは
どうにか大地にとどめようと
足の指に力をこめた

海のように果てない空
伝説は
虹の帯から
夜の川へと舞台をうつして
悲しく駆け巡る数多の星を
清新な呼吸で
息づかせている

【投稿者】 星粒

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