臨終の詩


人は死ぬ間際になると

不思議な美しいものを見る。

宝石のように輝くコップや

金色に映えるベッドカバー。

 

人は死ぬ間際になると

不思議なこの世の風景を見る。

明滅する光の微粒子で出来た街角や

道を行き交う人々の神よりも神々しい姿。

 

身体の中を吹き上げる

激しい風の音を聞きながら、 

人は天の高みに上って行き、

この世が実は天国であったことを知って愕然とする。

 

そして永い間この世を蔑ろにし、

自分を蔑ろにしてきたことを後悔する。

人生は卑俗な営みではない。

それは聖なる生業である。

 

人は死ぬ間際になって初めて知る。

天国に行くのに何も死ぬ必要はない。

天国は何処か遠い空の彼方にあるのではない。

目を覚ましてよく見てごらん、 

ほら天国は今此処に在る。

 

【投稿者】YOSHIKI

*投稿作品のindexへ戻る*