かなしくてさみしくて

 

 

灼かれるような昼の陽射し
眩しくて上を向けない
木陰の涼しさが恋しくて
並木道を歩く

どこにいても誰といても
あの人を探すことはやめなかった
どこにいるのか誰といるのか
あの人のすることは見ていた

どうして声が聞けないんだろう
どうして視線がかち合わない

かなしくてかなしくて
私はもう融けてしまいそうになる

 

雨の降らないからりとした空
喉が渇いて仕方ない
氷の冷たさを思い出すと
あの人の影が見える

 どこにいても何をしても
あの人の全てを忘れたかった
私しか知らない誰も見ていない
あの人の姿を忘れたかった

 どうして一緒にいられないんだろう
どうして名前を呼んでくれない

さみしくてさみしくて
私はもう解けてしまいそうになる

 

誰かが声を掛けたらその瞬間に私はただの水になる

 

 

【投稿者】 malka

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