優しさ
きんいろの 朽ち葉 わたしは優しく無いので 小鳥は 優しいのは 優しいのは 優しいのは 隔離された広場の
自転車のかごにそっとねむっている。
ひとをおそれず 小鳥は
生きるため めぐんで貰えそうな匂いに
小枝をとまりぎに
低空飛行を繰り返す。
かかとの音色を
オクターブ上げて 小鳥にNOと示唆する。
なにひとつ わかってはいない。
胡桃の実のような
つぶらなひとみをうごかし
もういちど舞い降りる。
柔和な石像の天使。
翻る
レストランの窓辺の
お子様ランチの旗。
保育園からきこえる
唱歌のあどけなさ。
自転車置き場で
わたしは
優しくないと
呟いた
【投稿者】 星粒