夜汽車

 

全てに別れを告げるつもりで
僕は夜汽車に乗った
夢を叶える為なのか
現実から逃げる為なのか
何を掴めるだろうか

そして ふと
窓から外を眺めると
青白い電燈に照らされた
銀色に輝く二つの線条
思わず目頭が熱くなる

そういえば
あなたは泣いていたっけ
必ず帰ってくると約束したのに
ずっと離れてしまうようで怖いと
泣いていたっけ

この銀色の線条は
あなたが流した涙なのか
僕の乗る夜汽車の後ろを
ずっと ずっと
追いかけてくる
そして僕の頬に伝う銀色の線条

全てに別れを告げるつもりだったのに

愛しい
恋しい
今すぐ帰って抱きしめてあげたい
でも でも
しばらく我慢して欲しい

きっと何かを掴んで帰ってくるから
きっと帰ってくるから
その時には
僕も君に告げることができるだろう
いや 告げよう
心から

 

 

【投稿者】 瀬良京雅

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