涼しい朝

 

心の台風が去ったあとのようだ。
眠る前に、
あのひとの優しさを
くすぐったいような優しさを思い返しては
童話の本を捲るような幸福を思い返しては
指を少し噛みながら
べとついた涙を枕に擦り付けていたけれど

神さまがくれた
純粋なしろい光と、
真綿のような雲

そのなかに
わたしはまだなにかを見出すことはできないけれども

涼しい朝が
台風が去った後のような

つるつるの朝が
まず
カーテンを透過させ
わたしの眠りを
ここち良く
妨げる。

 

【投稿者】 星粒

*投稿作品のindexへ戻る*